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革の経年変化

2023.05.15

REELの製品はタンニンなめしの革を使用しています。
「タンニンなめし」とは植物の樹皮や幹、葉、実に含まれるタンニン(渋)を使用します。
主にミモザやチェスナット(栗)から抽出したタンニンを含む溶液に、皮を約2ヶ月かけてじっくりと漬け込みます。
この皮から革にする作業を鞣す(なめす)と言います。
植物タンニンなめしは人類が皮を利用し始めて間もない頃から存在する最古の製法で、使い込む程に柔らかくしなやかになり、革本来の風合いを味わうことができます。

タンニンは革をなめす他にも様々な場で活躍しており、例えば
イギリスでは古くからビールやワインなどの樽を作るための素材として、タンニンを含んだオークを利用していました。オークで作った樽でビールやワインなどを貯蔵すると、お酒の透明感が増し味も良くなるとされていたからです。
(私も海賊が出てくる映画でしか見たことないですが)

日本でも革の歴史を振り返るとなめし方はその土地の気候、風土によって多様で、北海道のアイヌ文化では、獣皮だけでなく鮭の皮もなめして靴などの日用品に使われていました。また海が近い姫路では、瀬戸内海産の塩による原皮処理ができるため革の加工にピッタリの土地だったと言われています。武具、馬具や太鼓など幅広く作られ1000年以上の歴史があり、今でも姫路レザーは盛んでたくさんの革なめし工場があります。

革をなめす工程は一枚一枚手作業で時間がかかるため、製品を作る私たちも残さず大切に使う努力をしていかねばと考える日々です。